債権回収(債務整理)を担当する者が、意外と忘れてしまいがちなのが、債権の
消滅時効です。
消滅時効というのは、債権も一定の期間放置されていると消滅してしまうという制
度です。
飲み屋のツケも1年間払わないでいると、時効によって消滅しています。
飲み屋のツケならまだしも、何百万円、何千万円という債権でも、飲み屋のツケと
同じように、一定期間放っておくと、時効消滅してしまうのですから一大事です。

・消滅時効期間は債権によって異なる

消滅時効期間は、一般の債権では10年ですが、商取引の場合は5年です。
とくに、商人 (企業)間の売掛金債権は2年で消滅してしまいます。
また、もっと短い1年や6か月で消滅してしまう債権もありますから注意が必要です。

ところで、時効期間が過ぎてしまったのに、( 債務整理の際の)債務者の方で支払
うというのであれば、( 債務整理の際の)債権者としては断る理由はありません。
時効制度による利益は、これを利用したいと思っている者だけが受けることがで
きるのです。
時効をもちだすことを、「時効の援用」といっています。
ただし、時効期間が満了する前に、債務者に時効を援用しないと約束させても、
それは認められません。
立場の弱い債務者が、ムりにそういう約束をさせられるのを防止するためです。

どの債務整理に適しているか

「任意整理」「個人再生」「自己破産」「特定調停」と 債務整理には4つの方法がある。
それぞれの 債務整理の特徴をピックアップすると、まず“減額される債務”だが、「任意整理」と「特定調停」は利息制限法を使った法定利率で、引き直し計算した額(もしくは以下)「個人再生」では引き直し計算をした額の20%か100万円どちらか高い額までで、「自己破産」は破産なのでもちろん債務0になる。“返済方法”は「任意整理」は1年~5年以内で今後利息無しの分割返済、「特定調停」は原則3年36回の分割返済。これも以後の利息はなしである。「個人再生」は原則3年から最高5年までの利息無しの分割返済である。では、“各 債務整理に適している人”と言えば、「任意整理」は裁判所を通さないで返済したい人向けである。「個人再生」は一定の収入が見込まれ、その中から生活費を差し引いた額で、減額される債務を支払える人向けである。もちろん、住宅や車を残したい人向けだ。「自己破産」は、収入がない、支払の目処が立たない人向けである。「特定調停」は弁護士等を通さず、自分で債務整理をする時間と意欲がある人向けだ。それぞれの特徴を捉えて、自分に適した方法を選択したい。